Network Working Group G. Camarillo Request for Comments: 3969 Ericsson Updates: 3427 December 2004 BCP: 99 Category: Best Current Practice セッション開始プロトコル(SIP)の 統合リソース識別子(URI)パラメータの Internet Assigned Number Authority (IANA)への登録 The Internet Assigned Number Authority (IANA) Uniform Resource Identifier (URI) Parameter Registry for the Session Initiation Protocol (SIP) 本文書の位置付け 本文書は、インターネットコミュニティのために、現段階でのインターネッ トのベストプラクティス(Internet Best Current Practices)を提示し、改 善のための議論や提案を依頼するものである。本文書の配信は無制限であ る。 著作権表記 Copyright (C) The Internet Society (2004). 概要 本文書は、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol/SIP) とSIPSの統合リソース識別子(Uniform Resource Identifier/URI)パラメー タとその値について、Internet Assigned Number Authority (IANA)に登録 を作成する方法について説明する。また、その登録の初期値として使用され ている既存のパラメータについても列挙する。 目次 1. はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2 2. 用語 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2 3. 登録の使用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2 4. IANA条項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3 4.1. SIP URIおよびSIPS URIパラメータの下位登録 . . . . . . . 3 4.2. SIP URIおよびSIPS URIパラメータの登録ポリシー . . . . . 4 5. セキュリティの考慮事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 6. 謝辞 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 7. 規範となる参考文献 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5 著者の連絡先 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5 完全な著作権表記 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6 Camarillo Best Current Practice [Page 1] RFC 3969 IANA URI Parameter Registry for SIP December 2004 1. はじめに RFC 3261 [1]は、SIP URIとSIPS URIの新規パラメータと新規パラメータ値の 定義を許可している。ただし、RFC 3261は、それらのIANA登録を省略した。 本文書は、SIPのIANA登録を作成する。 RFC 3427 [2]は、SIPを拡張する処理について文書化している。本文書は、 新しいSIP URIおよびSIPS URIパラメータとその値を定義および登録する方 法について規定することで、RFC 3427を更新する。 2. 用語 本文書では、キーワード「MUST」、「MUST NOT」、「REQUIRED」、 「SHALL」、「SHALL NOT」、「SHOULD」、「SHOULD NOT」、 「RECOMMENDED」、「MAY」、「OPTIONAL」はRFC 2119のBCP 14[3]に記載さ れるとおりに解釈されるべきであり、SIP準拠の実装のための実装レベルを 示すものである。 3. 登録の使用 SIP URIおよびSIPS URIパラメータとそのパラメータの値は、IANAが登録する ために、標準化過程のRFCに文書化しなければならない[MUST]。本文書では、 パラメータの構文、用途、およびセマンティクスを詳細に説明しなければな らない[MUST]。この要件の意図は、個別の実装間の相互運用性を確保し、異 なる機能の実装間で意図しない名前空間を回避することである。 この登録は、他のプロトコルの登録とは異なり、RFCで定義されている パラメータとパラメータ値のみを扱っていることに注意(つまり、ベン ダー拡張ツリーがない)。RFC 3427 [2]には、セキュリティを損なう可 能性、プロトコルの複雑さを大幅に増加させる可能性、またはその両方 の可能性がある新しいSIP拡張について、考慮事項が記載されている。こ のような考慮事項の結果として、新しいパラメータとパラメータ値をRFC に文書化する必要がある。 SIP URI、SIPS URIパラメータまたはパラメータ値を定義するRFC は、以下 に従って、IANAに登録しなければならない[MUST]。 登録するSIP URIおよびSIPS URIパラメータとそのパラメータ値は、「予約 語」として扱うべきである。相互運用性を維持するために、登録したパラ メータは、それを定義するRFCの記載に準拠する方法で使用しなければなら ない[MUST]。実装には、登録済みパラメータと競合する「私的」または 「ローカル定義」のURIパラメータを利用してはならない[MUST NOT]。 Camarillo Best Current Practice [Page 2] RFC 3969 IANA URI Parameter Registry for SIP December 2004 未登録のSIP URIおよびSIPS URIパラメータを実装に使用してもよいが、 こうしたパラメータの使用には危険があることに開発者は注意する必要が ある。新しいSIP URIとSIPS URIパラメータとそのパラメータ値はいつで も登録することができる。また、新しい登録URIパラメータとパラメータ 値が、現在使用中の未登録パラメータと競合しないことは保証されない。 一部のSIP URIおよびSIPS URIパラメータは、定義済みパラメータ値のみを 受け入れる。たとえば、使用中のトランスポートプロトコルを示す、ある パラメータは、有効値としてTCP、UDP、SCTPという定義済みトークンのみを 受け入れる。この種類のSIP URIおよびSIPS URIパラメータすべてについて 全パラメータを登録するには、多数の下位登録が必要になる。その代わり に、本文書は参照によってURIパラメータ値を登録することを選択した。つま り、あるURIパラメータのパラメータ登録のエントリには、パラメータの新し い値を定義するRFCへの参照を含める。パラメータ値を定義するRFCへの参照 は、登録では二重角かっこで表記される。 そのため、SIP URIおよびSIPS URIパラメータの登録には、各パラメータが定 義済みの値のみを受け入れるかどうかを示す列が含まれる。この列が「yes」 のパラメータを実装するには、参考文献として記載されているRFCの有効な パラメータ値すべてを確認する必要がある。 4. IANA条項 RFC 3261 [1]のセクション27では、メソッド、ヘッダーフィールド名、警 告コード、ステータスコード、オプションタグのIANA登録を作成している。 本仕様では、SIPパラメータ登録の下位に、以下の登録を新たに作成する。 o SIP/SIPS URI Parameters (SIP/SIPS URIパラメータ) 4.1. SIP URIおよびSIPS URIパラメータの下位登録 新しいSIP URIおよびSIP URIパラメータと新しいパラメータ値は、IANAが登 録する。新しいSIPまたはSIPSパラメータ、またはパラメータの新しい値を 登録するときは、以下の情報を指定しなければならない[MUST]。 o パラメータの名前。 o 定義済みの値のみを受け入れるパラメータかどうか。 o パラメータを定義したRFCと、パラメータの新しい値を定義したRFCへ の参照。パラメータ値を定義したRFCへの参照は、登録では二重角 かっこで表記される。 Camarillo Best Current Practice [Page 3] RFC 3969 IANA URI Parameter Registry for SIP December 2004 この下位登録の初期値を表1に示す。 パラメータ名 定義済み値 参考文献 ____________________________________________ comp Yes [RFC 3486] lr No [RFC 3261] maddr No [RFC 3261] method Yes [RFC 3261] transport Yes [RFC 3261] ttl No [RFC 3261] user Yes [RFC 3261] 表1: IANAのSIP URIおよびSIPS URIパラメータの下位登録 あるパラメータ名は、SIP URIおよびSIPS URIパラメータの両方として登録さ れていることに注意。それでも、一部のパラメータはスキームのいずれかに 適用されない可能性がある。本文書では、同じ名前を持つ2つのパラメータ が生じないように、SIP URIおよびSIPS URIパラメータの両方としてすべて のパラメータを登録することを選択した。あるパラメータはSIP URIに、あ るパラメータはSIPS URIに適用できるが、セマンティクスは異なる。任意パ ラメータのセマンティクスの詳細な説明について、実装者はパラメータの仕 様書を読むことが推奨される。 4.2. SIP URIおよびSIPS URIパラメータの登録ポリシー RFC 2434 [4]の用語に従って、SIP URIおよびSIPS URIパラメータの登録ポ リシーには、「IETFの合意」が必要である。 この登録の目的から、IANAの登録をリクエストするパラメータは、標準化過 程のRFCで定義しなければならない[MUST]。 5. セキュリティの考慮事項 本文書の登録自体には、セキュリティの考慮事項はない。ただし、RFC 3427 で言及されているように、IETFがそのSIP拡張を管理するために重要な理由 は、すべての拡張とパラメータが安全な使用を実現できるように確保するこ とである。本仕様で説明するパラメータ登録について、対応するRFCを発行 する場合、詳細なセキュリティの考慮事項を記載しなければならない[MUST]。 6. 謝辞 Jonathan Rosenberg、Henning Schulzrinne、Rohan Mahy、Dean Willis、 Allison Mankinから、本文書について有益なコメントをいただいた。 Camarillo Best Current Practice [Page 4] RFC 3969 IANA URI Parameter Registry for SIP December 2004 7. 規範となる参考文献 [1] Rosenberg, J., Schulzrinne, H., Camarillo, G., Johnston, A., Peterson, J., Sparks, R., Handley, M., and E. Schooler, "SIP: Session Initiation Protocol", RFC 3261, June 2002. [2] Mankin, A., Bradner, S., Mahy, R., Willis, D., Ott, J., and B. Rosen, "Change Process for the Session Initiation Protocol (SIP)", BCP 67, RFC 3427, December 2002. [3] Bradner, S., "Key words for use in RFCs to Indicate Requirement Levels", BCP 14, RFC 2119, March 1997. [4] Narten, T. and H. Alvestrand, "Guidelines for Writing an IANA Considerations Section in RFCs", BCP 26, RFC 2434, October 1998. 著者の連絡先 Gonzalo Camarillo Ericsson Advanced Signalling Research Lab. FIN-02420 Jorvas Finland EMail: Gonzalo.Camarillo@ericsson.com Camarillo Best Current Practice [Page 5] RFC 3969 IANA URI Parameter Registry for SIP December 2004 完全な著作権表記 Copyright (C) The Internet Society (2004). 本文書は、BCP 78に含まれる権利、ライセンス、制限の対象となり、BCP 78 に記載されている例外に従い、著者はすべての権利を持つ。 本文書とここに含まれた情報は「無保証(AS IS)」で提供され、寄稿者、寄稿 者が代表となる組織、または寄稿者を後援する組織(存在する場合)、イン ターネット協会およびIETFは、この情報がいかなる権利も侵害していないと いう保証、商用利用および特定目的への適合性への保証を含め、また、これ らだけに限らずすべての保証について、明示的もしくは暗黙的の保証は行わ れない。 知的所有権 IETFは、本文書で記述される技術の実装または使用に関して要求される、知 的所有権または他の諸権利の有効性または範囲に関して、またはこのような 権利下の任意のライセンスがどの範囲まで使用可能か不可能かに関して、何 ら見解を持たない。このような権利を確認する独自の取り組みを行ったこと も示さない。RFC文書の権利に関するIETFの手続きの情報は、BCP 78および BCP 79に記載されている。 IPRの開示のコピーがIETF事務局に対して作成され、利用可能になるライセ ンスの保証すべて、またはこのような所有権の使用に関して、本仕様の実装 者またはユーザーが一般的なライセンスまたは許可の取得を試みた結果につ いては、IETFのオンラインIPR保存所 http://www.ietf.org/ipr で取得可能 である。 IETFは、この規格を実装するために必要とされる技術の範囲にある可能性が ある、すべての著作権、特許または特許アプリケーション、あるいは他の所 有権について、すべての関連団体に対して配慮するよう依頼している。情報 は、IETF (ietf-ipr@ietf.org)宛てに送信していただきたい。 謝辞 RFC編集職務のための資金は、現在、インターネット協会によって提供され ている。 ----------------------------------------------------------------------- 本文書は、RFCの原文を元に、株式会社ソフトフロントが日本語に翻訳したもの です。本翻訳物の著作権は、株式会社ソフトフロントが保持しています。ただ し、この権利の設定は原文から新たな翻訳を作成し公開することを妨げるもの ではありません。本翻訳物は、本著作権表示を含めて改変しないことを条件に 再配布を許可します。翻訳の正確さについては一切保証しません。原文とあわ せてご利用ください。 2007年 ----------------------------------------------------------------------- Camarillo Best Current Practice [Page 6]